今日は、ニュアンス理解について感じたことを書いていきます。
単語自体は、「でも」と訳されているチェコ語の「ale(アレ)」
英語では、「but」でしょうか。
この前学習をしていると「To je ale krásný motýl」が
「なんて美しい蝶なのだろう」の翻訳となっていました。
もちろんチェコ語は格変化するので、「krásný」は「krásná」や「krásnější」とか、説明対象が変わることで言葉が変化するのですが、ここでは詳しくは触れずにおきます。
触れずにというか、私が現時点でほとんど理解していません。
これまでの私の知識に頼ると、「しかし、これは美しい蝶です」となるのかなと思いましたが、上記の翻訳を何度も見ていることで、チェコ語をできるだけ日本語に訳さずに、ニュアンスで理解することの意味について深く考えてしまいました。
これはチェコ語に限らずなのですが、例えば上の写真をパッと見たときに、どのように感じるのかは人それぞれです。
言葉の使い方や言葉によるコミュニケーションでどのように伝わるのかも人それぞれ違います。
言語を単なる言葉の集合として考えていくと、どうしても文法寄りになってしまうのですが、言語とは・・・を突き詰めていくと、それはコミュニケーションの手段である。ここにたどり着きます。ある人が、外国に旅行に行った際、片言の表現であってもジェスチャーで言いたいことは伝わると仰っていたことが腑に落ちます。
そういえばチェコ語は、語順にあまり制約がないとか。
日本語で考えてみても、色々な言葉の順番だとしても、ある程度伝えたいことは伝わります。
1)今日の月は、特に綺麗だ。
2)今日は特に月が綺麗だ。
3)今日は月が普段より綺麗に見える。
4)普段より綺麗な月が見える今日の夜空。
この4表現は、大体同じことを言っているのですが、単語として必要な要素は、
「今日」、「月」、「綺麗」
これを装飾するため、「特に」、「いつもより」が加わります。
これを知っているチェコ語で、表現してみます。
1)Tento měsíc je velmi krásný
この場合、「Tento」=「これ」です。
そして、「měsíc je velmi krásný」が「月はとても綺麗」の意味です。
「velmi」 は「とても」の意味を持ち、元気ですを意味する「dobře」に加えると、「とても元気です」となります。よって、「velmi krásný」で「とても綺麗」なのはわかります。
AI翻訳機能を使うと、「月が綺麗です」と入力しても
Tento měsíc je velmi krásný
になってしまいます。
続いて
2)Dnes je Měsíc krásnější než obvykle.
「今日は、いつもより月が綺麗です」
別の解釈をすると
「今日、月はいつもより美しいです」
最初から説明の中で「je」をすっ飛ばしていますが、これは学ぶと言うより慣れで、何かを説明するときは、必要だと、今では感覚的に理解しています。日本語に訳すと「です」らしいのですが、「これは-だよ(to je -)」とか、「あれ何?(co to je / co je to)」などに使います。
Dnes(今日) je(です) Měsíc krásnější(より美しい月)
なので、než obvykle(いつもより)になりますね。
じゃあ、いつもよりを頭に持ってきたら。
AI翻訳は、Dnes je Měsíc krásnější než obvykle.でした。
この辺りのニュアンスの違いは、チェコで現地の人に聞いて言葉の奥深さを知ることができればと思っています。
しかし、最近思うこととして、外国語を学ぶと日本語を使うことにもかなり注意を払うようになっているのは、嬉しい誤算であることです。