私がビールに惹かれている理由は、二つあります。まず、そのおいしさや喉越しがあります。もう一つは、自然の法則である発酵です。
ビールの原料は、主に麦芽とホップと水。作り方によって味わいが変わるとはいえ、たった三つ(水を原材料に含めるなら)です。それが発酵によっておいしいビールに変化する。
飲みながら思うのです。自然の持つ力はすごいと。
日本では、税法と消費の観点から、ビール系の飲み物は、大まかに三つに分かれています。
2027年ごろまでに税が統一される流れになっているので、そうなればビールと発泡酒・リキュール類の差は無くなっていくと思いますが、個人的にはもっとビール文化が広まって欲しいなと思っています。
とても広いカテゴリで括るならビールは発酵飲料です。
見えない自然が持つ力でおいしいビールが作られる。
これが、ビールについて味以外に惹かれる部分です。
法則とネットワーク
自然の法則と植物のネットワークは、高速域と低速域があると思っています。
低速域はとてもゆっくりと変化していきます。チェコに行きたいと思った最初の動機は、ビールを世界一飲む国(一人当たりの消費量)に行ってみたいと思ったことでした。ビールを水より安く飲める国(粗悪と言う意味ではなく)の文化に興味が惹かれたことです。
せっかくチェコに行くならチェコ語で注文できたら、現地でもっと会話が楽しくなるだろうと考えて、チェコ語を学ぼうと決意したのです。
ビールという強烈なモチベーションとは別に、これほどチェコ語を学ぶことに意欲的なのは、新しい物事に対応する脳内ネットワークが低速であることを理解したからではないか? と仮定しています。
どちらかといえば、世界の流れからは逆かもしれません。なぜなら、この世界は今スピード感のある流れにシフトしているからです。速さ、同時に、これがホットワードです。パンデミックや5Gは高速域のネットワークの象徴でしょうか。体内や脳内における、瞬間的な刺激や電気信号に由来することも一瞬で起こりますので高速域ですね。
自然を観察すると、物事が大きく変わる場合、それはゆっくりと変化することがわかります。大きな事柄を成すには時間が必要です。
脳内のネットワークの複雑さは私たちの理解が及ばない程、深淵です。一つだけ明らかなのはネットワークが繋がっていけば、ある地点で臨海に達して違うものに変わること。
どうやら、この法則が言語を学ぶ上での脳内でも起こっているのではないかと感じるわけです。
ビールからチェコ、そして言語へ
興味のネットワークも、始まりは点ですがそれが次から次へと移り変わりやがて大きなものに変わっていくような気がしています。
まずは、ビールが美味しい!
から始まって、チェコに行きたい!
に移り、チェコ語話したい!
に落ち着く。
さらに、言語学習が苦手だった人間が0から試行錯誤で学ぶ過程を記録しようと思い、何も起こらない(と思っているだけ)毎日、ひたすらチェコ語に向き合う。とても面白い現象です。
そんな中、来月発売されるこの本に興味津々です。