ビール、チェコ語、ポーランド語

A record of my love for beer and languages

範囲の広い、“外国語が話せる“ について

 

この前、飲み会で物知りな人から急に

ポーランドに行ってきたんですよね? 聞きました。

と言われました。

 

もうね、嫌な予感しかしないんです。

こういう会話。

直接行ったことのない人からの話題振りこそ、苦手なものはない。

 

ポーランドって何語?

ーポーランド語です

英語は通じるの?

ー通じます

言葉通じた?大丈夫だった?

ーまあ、英語もポーランド語も簡単な会話はできるから

すご!なんかポーランド語で話して

ーMówię po polsku, ale tylko trochę.

やべーペラペラやん。

ここ

 

私自身は、英語もポーランド語も、スピーキングについては超初心者の自覚があるのですが、それでも大多数の人には話せる人ということになるようです。

コミュニケーションができるレベルであることと、ヒアリングはできるということについてはあまり関係ないようです。

 

ちなみに、私のペラペラの定義は。

頭の中にある単語を使って、言いたいことを表現できる状態。

日本語を考えなくても、いきなりその言語で会話ができる状態。

です。

 

それでいうと、

行きたい場所への行き方を聞く。

は、多分ペラペラです。

でも、

“普段は、英語とポーランド語どちらが多い?“

とかってなると、頭の中の単語の辞書とか文法書のことが、ドバッと現れます。

それを組み立てながら話している状況なので、日本語先行です。

 

以前、チェコ語を学んでいた時。

この学習をいつすればいいのか、悩んで、日本語訳禁止令とか出しました。しかし結局日本語の意味がわからなければ、ただの呪文なので、全く意味がありませんでした。だからと言って、日本語訳に頼りすぎると、いつまで経っても日本語からの脱却ができず、日本語の先にあるチェコ語という位置付けです。このループへの答えはいまだに出ていないのですが。

なんとなく、最初は日本語理解でいいけど、徐々に日本語が離れていくようになればいいのではないかな? とぼんやり思っています。

 

日本語で考えてポーランド語にするのは、日本語思考なので、ポーランド語を日本語の意味に当てはめているだけでポーランド語が持つニュアンスを理解できない。と変なプレッシャーを自分に与えたりしています。が、それはその時のタイミングだからあまり関係ないよってもう一人の自分が教え諭すという妙な構図が出来上がっています。

 

で。

私個人の現時点での感覚を書いておきますと。

 

超初心者を0、ネイティブを100とします。仮に。

思考回路、スピーキング、ヒアリングなど、細かいスキルは置いておいて。

感覚的に私の今のレベルを数値化すると、20くらいです。

 

どんなポーランド語の文章でも、その音がイメージできる状態ですが全部の意味はわからない。

でも多分文章を見ながらだったら発声できると思います。

そしてその中にわかる単語があるならその文章の意味がわかります。これは日本語理解です。

 

次に、超高頻度のフレーズを丸暗記して、それが言えるようになったいくつかのフレーズ。

これは不思議なことに日本語を介さずに相手に伝えることができます。

 

ものすごくざっくりと書くと、日本語を介さずに相手に伝えるフレーズがある程度増えてきたら、次のステップである自分の思考がポーランド語になるんじゃないかなと。

 

例えば

 

*残念ながら明日は無理ですね。

これは日本人だから理解できる文章です。

無理ではなく、参加できません、の方が外国人は理解できますし。

残念は、一体誰なのかとか。

 

ちなみに、残念ながらのポーランド語は

 

Przykro mi,

になるのですが、これを直訳すると

不愉快 私に

だから、“明日参加できない自分に不愉快になる“

を拡大解釈して、残念ながら、明日は参加できません“

になるとしたら

そもそも、日本語とポーランド語に大きな違いがあるわけで。

そんな、いつ解けるのか不明な大きな溝だらけなのが言語学習です。

 

話を戻します。

 

さっきの飲み会での出来事。大抵の人々の、ペラペラ度合いにはそれぞれで違いがあるはずなのに、なぜが英語教育界隈では、初心者とペラペラの間の人々がいないんです。

 

それは多分、メディアの発信と受信に大きな溝があるからだと思われます。テレビの垂れ流しとは違い、どうしても最近のメディアは、発信する側に、軍配が上がります。

 

受信する側は、困っているから解決したい何かを持っているわけです。それを解決するための動画です。という方程式。

 

コピーライティングの技術も上がってます。そんなタイトルを見て、いろんな人からこの人の動画めっちゃ参考になるんですって言われてみますけど、全然大したことない。

 

この世界の法則は、“あなたが使った時間があなたである“

 

なので、ずっと英語学習の動画を見ていたら、“ずっと英語学習の動画を見ている人“以外にはなれません。最近の動画時代で、日本人の英語力が上がったかどうか、誰かリサーチして欲しいほど。

 

個人の意見ですが。言語学習は、“そうだったのか!“という目から鱗の情報より、なんでもないことを愚直に毎日繰り返す人が勝ちます。

 

単語の学習に1時間30日費やしたら、30時間の学習量が溜まります。この量は、今まで誰も言わなかった画期的な方法より、価値があると思っています。

 

大風呂敷を広げすぎました。

 

簡単に結論を。

 

外国語が話せる状態は、極端な話、今日からでもスタートできると思います。

 

何がペラペラかは置いておいて、例えば、自分が言いたいことを1個他の言語で話せたら、それは外国語が話せるということでいいと思います。

 

その、1を10とか100にしたら、面白い世界が広がっているはずです。

 

俺も(私も)、いつかペラペラになりたいんよね。

って言っている人はかなりの高確率でペラペラにはなれません。