ビール、チェコ語、ポーランド語

A record of my love for beer and languages

≡ 近い単語と、遠い単語

外国に旅行に行くと言ったときに、まあまあな確率で言われることが治安です。

海外は治安が悪くて、日本は治安がいい。

 

そういうステレオタイプの思考回路は、個人的にはあまり好きではありませんし、私が行った海外においては、そんなに危険だという印象はありませんでした。ディープな環境を避けているからかもしれませんが。

 

この世界には、世界平和指数ランキングというものがあります。ある程度の判断材料になると思いますが、日本は、2年か3年前のランキングでは、9位です。東京に住んでいたとき、歌舞伎町に行ったのですが、深夜の歌舞伎町はカオスでして、とても治安のいい国のそれとは思いませんでした。福岡に帰って、小倉に行った時も、東京のように危うい雰囲気はありました。

 

夜、お酒。これらが組み込まれると、どんな国でも場所によっては危険になるのでしょう。

群馬に住んでいた時、コンビニで酔ったサラリーマンにからまれたこともありますし、どこも一緒。

 

ちなみに、2023年のポーランドとチェコのランキングは。

ポーランド29位

チェコ12位

 

トップ10は

1、アイスランド

2、デンマーク

3、アイルランド

4、ニュージーランド

5、オーストリア

6、シンガポール

7、ポルトガル

8、スロベニア

9、日本

10、スイス

 

その国が平和かというより、世界情勢とか紛争も要因だからなんとも言えませんが、相変わらず北欧強いです。

 

生きるのに必死だからという点では、日本はだいぶ平和です。

 

明日生きていくために、誰かを傷つけてでも自分のことを考える。ベトナムで小学生くらいの女の子が、50個の扇子を買ってくれとせがんできたのはとても複雑でした。50個で500円。日本人の500円は当時のベトナムでは、20倍の10000円。当時泊まったホテルは5000円だったので、100,000円。という価値観でした。お金の尺度で人の幸福を図ることができないとしても、生きていくためにはある程度のお金が必要です。でも、可哀想だなと感じる心に訴えるのは少し違うかなという感覚も。

 

そして一番会いたいくない最上級が、強盗。ヨーロッパは力づくでかばん奪ったりするらしいので、貧乏を装うのが得策かなと。海外に行く時、私はカバンを持たず、手ぶらです。

 

海外に行けば行くほど、日本ってなんて平和なんだって思うのですが、じゃあ日本が最高の国かって言えばそうでもない。複雑なのです。

 

 

最近、言葉と言葉のつながりとして、距離という概念をベースにトレーニングをしています。

どう考えてもつながりの遠い言葉を覚えないこと。

 

例えば、“どこ“

この言葉に近いのは、“行く“です。

 

でも、学習参考書や、言語学習アプリでは、“どこ“と“いつ“がセットで出てきます。

確かに、近い気がします。しかし、“いつ“に近い単語は、“どこ“ではなく、“する“です。

 

春という単語より、レストランの方が私は使いますが、レストランと近い単語も“行く“なのですが、“行く“よりも近いのは“行きたい“

 

私は、レストランに行く。

 

という宣言的なことより、

 

私は、レストランに行きたい。

の方が使います。

そうすると、そこで初めて“いつ“が重要になります。

 

けれども、そういうことを連動して教えてくれる参考書は少ないし、学習アプリも少ない。

 

言語って、受け身より、能動の方が覚えると感じているのですが、それは多分自分の頭の中で考えることで脳の記憶が活性されるから。

 

幼児は、“私の母は明日駅に行きます“

ってあまり言いません。

 

それよりも、“私も行きたい“とか、“私もする“って言います。

 

なぜか、言語学習では、私、あなた、私たち、あなたたち、彼ら、彼女らを満遍なく教えてくれるのですが、圧倒的に使うのは“私は“です。

 

ひどい言い方をすれば、“彼ら“の話なんて、自分のことが言えない限り覚えるのはずっと後でいいと思います。

 

“彼らは、今日レストランに行く予定です“

というフレーズを100回覚えても、使う頻度は低い。

私はこれらのものを、自分との距離で考えるようにしてます。

 

今日も眠いな。けど、仕事に行かなきゃ。

仕事だるい。人間関係面倒。だけど、生活のため。

 

多分、独り言がいいとか、日記が良いという論説は、このことじゃないかなと思います。

 

たくさんの単語を知ることは後々に任せて、とりあえず頭の中で思いつく独り言をポーランド語にしてみる。たくさんのフレーズを知っていても、なかなか大変なのです。そして、このトレーニングをすると、そんなに語彙力(単語力)がなくても、自分が学んでいる言語を話すことができます。

 

語彙って、豊富な言い方に必要なのですが、まずは小学生くらいの会話力を身につける。

 

“私も、行きたい!“

をチェコ語でいうなら

“Taky chci jít.“

ポーランド語なら

“Też chcę iść.“

アイルランド語なら

“Ba mhaith liom dul freisin.“

 

私も行きたい!

は、とても近いフレーズなので、覚えていたら重宝します。

 

 

最近、日本語で急に話しかけられた時に、咄嗟に日本語が出てこないという現象が起こっています。前も、日本語が少し下手になった気がすると感じたことはありましたが、最近は特に。

 

英語とポーランド語とチェコ語がレベルアップすることに合わせて、多分日本語以外の文章の作り方に慣れてきていて、逆に日本語の文章の作り方の難しさを感じているのかもしれません。

 

どこどこに行きたいのですが。

とか

私はこれがしたいです。

知っているのと、使えるのは全然違う。

これほど違うのかと思えるほど。

 

 

話は変わり、音楽の話。

最近、Appleからクラシック音楽の専用アプリが登場しました。

このアプリ、ある作品を指揮者や楽団、ソリストで検索できるのですが、これがいい。

正解とか間違いというものはなくて、ある作品をこの指揮者はこう解釈したのかと考えるのがとても楽しくて。

 

 

Apple Music Classical

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  • Apple
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昔からスラブ系の作曲家が作る音楽がなぜか心地よくて。

今回ポーランドに行くのも、ビールはもちろん、ショパンの心臓に会いに行くためという一面もあります。

 

www.piano.or.jp

 

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調も指揮者や楽団、ヴァイオリニストで全然違う表情になるから不思議です。それを聴き比べることのできるアプリが登場するなんて、いい時代だなと感じてしまいました。

 

 

チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 - 第1楽章

チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 - 第1楽章

  • 西崎崇子(ヴァイオリン) / スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
  • クラシック
  •  
  • provided courtesy of iTunes

 

 

言語も、伝えたいことがあって伝える方法を知っていれば、ペラペラかどうかなんて関係ないいと思います。

 

 

ポーランドの旅まで、残り約1ヶ月。ポーランドのビールはほとんど日本に流通していないから、ポーランドビールは絶対飲むし、ショパンの公園にも行くけど、あとはワルシャワで何しようかなー