ビール、チェコ語、ポーランド語

A record of my love for beer and languages

言語とビールが示す未来

学生時代から、30代の前半までただひたすら本を読んでいました。

知識欲を抑えることができずに、通常の生活を行いながら本屋が友達のようなもの。

電子書籍が広がり始めた頃から本を持ち歩く必要がないことに喜びを感じながらも、反面ページをめくるという行為がどこか懐かしくなるようなこともあり。

やがて言語学習を始めた2019年以降、本を読むことをやめました。電子も物理書籍も含めて。

 

その最たる理由は、自分で考えることが重要だと感じたからです。

 

本を読むという行為はとても素晴らしいことなのですが、どんな小説よりも自分の人生が面白いと感じ始めたこと、どんなハウツーより自分の時間を費やして経験したことこそが最も重要だと感じ始めたこと。これが大きい。

 

言語の学習は、答えがないので、自分で暗中模索することが絶対必要です。

誰かの力を借りたり知識を得ることで進化することもできない。

ということは、自分だけが全てです。なんて冷たい人間になってしまったのかと最初の数年は、戸惑うこともありました。しかしながら、自分の人生がいったいどんな結末を示すのかは、完全に未知数です。ただひたすら無限の可能性がある。

 

そして。2023年12月。

 

海外旅行を決めてから、今までの人生がなぜか一気に自分の中で再再生されているわけです。

もうすぐ死ぬのか? のレベルで走馬灯のように。

 

そうすると。とあるアメリカの電子デバイスを作っている果実メーカーの創業者が言っていたことを思い出します。

 

人は、今までしたことがどこかで繋がる。

だから今自分がしていることを疑わずに、信じる。

 

そんなことを言っていましたが、まさに。

なぜ自分が世界の歴史と日本の歴史をずっと読んでいたのか。

楽しいとかの感覚はありませんでした。何かに操られていたような。

軽い自慢ですが、中学生の時の歴史のテストは勉強しなくてもいつも100点近い点数で、日本の明治維新のテストで100点をとった事があります。

 

それくらいに世界の歴史が好きでした。なのに、英語の点数が低くその乖離状態は異常だったのですが、この年齢になり繋がり。さらに、とあるジャズアーティストのアルバムプラハがチェコの首都だと分かったり。最初に買ったクラシックのCDがチェコの作曲家スメタナだったり。チェコとビールがつながったのと驚きつつ、コロナ明けの一発目の海外が、チェコではなくその隣国、ポーランドというミラクルを俯瞰していくと。

 

この2点が自分の中の真理になっています。

人生は、わからない。

この世界のあらゆることは長い時間が必要。

それなのに、今の世界は時間を短くすることや誰かの力を借りる方向に動いています。

 

言語の学習も、3ヶ月でとか、90日でとか。

Chat GPTとか。

 

でも物事の本質はその逆にあると思います。

 

最近、多くの人から髪が伸びたねと言われるのですが、それもそのはず今年の5月から7ヶ月切っていませんから当然のことです。そんなとても当たり前のことの中に真理があります。

 

髪は毎日少しずつ伸びて。髪が伸びましたねと誰かが言うのに、7ヶ月が必要なわけです。

時間をかけると確実に変わるのがこの世界の真理で。それだけの時間を費やすことができるかどうかが重要だなと痛感しております。

 

ただひたすらに、ビールが好きで。

ただ海外でビールが飲みたくて。

海外に行くなら言語が話せた方がいいと思って言語を勉強して。

 

++

 

ポーランドに行くことを決めたら。ワルシャワの駅から自分のホテルまでの道のりや、近くの公園などを検索します。徐々に、それがリアリティを帯びていく。行きたいなと思って眺めているのと、いくことを想定した検索は別の次元です。

 

で、ポーランドの歴史を学べば学ぶほど、負の遺産が多い。

独裁国家に振り回されて、それでも何回も蜂起して。

だからポーランドの人々は、ソーセージとビールの国と、マトリョーシカの国が大嫌いだそうです。けれどもプライドが高いのはそれでも自分たちの国を取り戻したからなのでしょうね。

ポーランド蜂起の少年兵の銅像があると読んだのですが、多分私はポーランドの旅行でその前に立ったら泣いてしまうことでしょう。自分たちの国の未来のことを本気で考えて、自分の命を差し出してもいいと、運命を嘆くこともなく散っていった人々が多い。そしてそんな歴史を読めば読むほど、人間って、クズだなと。胸が苦しくなります。

どんな疫病も新型の何かよりも、人間が一番この世界で。。。

 

今は平和かと聞かれると、今の私の国は。と言うしかありません。しかし同時期に今も紛争で苦しんでいる人がいることを考えると、早く人間が絶滅し方がこの地球のためではないかなと極論が芽生えたりするわけです。

 

現時点で劇的に変わり続ける私の数年後、いったいどうなっているのか楽しみではありますが。何かの歯車で、この世界(現実と呼ぶバーチャルと電気信号の解釈)に生存(錯覚)している私(個人の自我アイデンティティ)が、自分が本当に好きなことを求め彷徨う物語を最後まで見届けたいと思います。

 

++

 

言語がわかるという感覚とは何か。現時点での答え。

2019年にチェコ語を学び始めた時、英語のレベルは中卒クラスでした。

わかりたい

理解したい

話したい

そのことばかり、考えていました。

 

わからないんだから、わかりたいと思うのは当然です。

しかし。言語って、そうじゃない。

 

Photoshopを使った事がある人だとわかると思いますが、レイヤーみたいなものです。

見えなくする事ができるけど、それがないわけではない。

 

何か飲みたいなと、心で思った時。これは日本語ですが。

何層にも重なった多言語の言い方ができる状態。

 

そして多分ポリグロットとは、その言えるフレーズが多い状態のことではないかなと。

 

そんな私の、現時点での最高のアプリはこれです。

 

Pimsleur: Language Learning

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