ビール、チェコ語、ポーランド語

A record of my love for beer and languages

言語学習|外国語が分かるとは

チェコ語レーニング|276日目|9ヶ月と2日経過
チェコ語ヒアリングトータル時間|552時間

 

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いきなり結論的な話をしたいのですが、「分かろう」としてはダメです。

外国語を理解する、分かるとは、話せる、読める、聞ける。と、いろんなところで書かれていますが、真実はちょっと違っていました。

 

自分がこれまで続けてきた中で言えることは、「分かろう」とすると壁が現れることです。

 

逆で、「分かろうとしない」ことが大切です。例として日本語で考えます。誰かに「駅はどうやって行ったらいいですか?」と聞いた時、相手の方が「真っ直ぐ行って2個目の信号を右です」と返したとして、私たちは全ての単語の意味を”分かろうとしていない”のです。駅に行きたいので、「2個目右」だけでイメージできます。

 

それなのに、外国語の学習の場合、真っ直ぐ、いく、2個目、信号、右。と一個ずつ意味を調べ文法を調べ「分かろう」とします。

 

日本語の意味で外国語を理解したい願望を捨てる。最初は不安と恐怖しかありませんが、それを超えると外国語を外国語のまま理解することを感覚的に実感するタイミングが現れます。

  

英語が大嫌いだった学生時代と今では、言語に対する捉え方が全く違います。

 

学業の一部として、成績評価の一部のものである認識としての「英語」だったので、英語を学ぶことで広がる世界など興味がありませんでした。

 

少し自慢話になりますが、私は日本の歴史と世界の歴史が大好きだったのでずっと関連本を読んでいました。すると、歴史のテストなんて、私の中ではテストではないわけです。100点を取ったことがありますが、勉強はしたことがありません。

 

しかし、英語は勉強しても赤点ギリギリでした。

 

この違いを今に当てはめてみますと、学生時代は文法の間違いをさんざん指摘され、単語を覚えていないことで点数は低く、英語が面白いと思えるような先生に当たったことはありませんでした。そのせいにしている自分もどうかと思いますが、当時はいろいろなことに責任を押し付けて英語を学ぶことを避けていたのが事実です。

 

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二つ目ですが、「やっている行動を好きにならなくてもいい」です。

 

続いているのは好きだから、好きなことはずっとできるといろんなところで書かれていますが、私は違うと思っています。私がこれまでチェコ語のトレーニングを続けてこれた理由としては、チェコ語の習得がゴールではないことだと感じています。

 

あくまでも、ゴールはチェコチェコ語でビールを注文することです。

 

そのためのツールというか通過すべきゲートのような存在が、チェコ語のトレーニングです。

 

言語学習が大好きです。とか、チェコ語大好きです。とは考えていません。

 

なので、チェコ語を学んでいるという感覚がありません。好きでも嫌いでもないチェコ語の学習がスタートしたのが昨年の11月末。でも、どうしてもチェコに行きたくてチェコでビールが飲みたくて、とりあえず毎日続けてみようと思ったのが初めてから3ヶ月です。

 

そして、3ヶ月を超えた頃から、チェコ語を聞いていないと気持ち悪くなってきて、今では、チェコ語を聞くのが日常のルーティンになっています。

 

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三つ目。私が伝えたいのは、「なぜ、言語学習は英語なの?」という問いです。

 

自分で考えているのか、誰かに強制されているのか(無意識に)で継続力は雲泥の差が出ます。チェコ語の学習なんて、自分で考える以外に辿り着かないわけです。ほぼ全ての人が、「なぜ、チェコ語なの?」と聞いてきます。外国語学習=英語=世界共通語だから=キャリアアップできるから。これって、本当に自分の頭で考えた結果でしょうか?

 

皆が、英語の試験で点数アップすると給料が上がるとか、色々あると思いますが、英語を勉強するのが辛いのなら、とりあえず6ヶ月は心を無にしてでも英語の学習に取り組むべきです。毎日1時間でも。人間のモチベーションって結構いい加減なので、本当に好きなこと以外は突破力か、脳の怠慢をクラッシュさせるレベルの継続力が必要です。日本語を習得した外国人は日本語を学びたいわけじゃなくて、大好きなアニメやゲームを理解したいという思いが強い人が多いです。

 

そのような人の進化は恐ろしいです。私の知り合いのAKB大好きなスロバキア人のエネルギーは、日本人の英語学習のエネルギーが束になっても敵わない気がします。

 

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最後に。継続→習慣→モチベーションがいらなくなる事について。

 

私の話を少しします。

 

朝起きてから、まずチェコ語ポッドキャストを流す。そして、単語の学習をして文法を学んで(その間は音楽を流します)、それからまたチェコ語のオーディオブックをリスニング。長いときは、一日8時間とかチェコ語に触れるわけです。強制でもなく楽しいからでもなく、淡々とです。

 

皆にこの生活を伝えると、意志が強くてすごいねと言われます。が

 

意志の強さを超えるのが習慣なので、脳がそれをしないと気持ち悪いと思うレベルまでまずは行い続けることが大切です。

 

そのための動機として私の場合は「チェコ語を学ぶ」ではなく「チェコでビールをチェコ語で注文する」を目的にしているから続いているのかもしれません。あとは、前述しましたが「自分で決めたこと」って意外と続きます。

 

継続力とか習慣って自分ではコントロールできません。そしてとても力を秘めています。今、チェコ語の学習をやめろと言われても多分脳が拒否すると思います。

 

ということで、まずは学習開始から365日後の、2020年11月19日に何が起きているか。楽しみです。

 

ここで、私が楽しみにしている点は、「続いているのか?」 ではなく、「どういう状態になっているのか?」です。 

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